三菱商事、ミャンマーでタイヤ事業 需要拡大で印・韓も参入

 三菱商事は、民主化が進むミャンマーで自動車関連事業などを拡大する。金融、不動産業などを展開する現地の「サージパン&アソシエイツ(SPA)」グループと28日、四輪タイヤ事業の合弁会社設立で合意。自動車修理サービスでの合弁事業も検討するほか、不動産事業の拡大にも取り組む。人口が約6300万人のミャンマーは経済成長を背景に富裕層や中間層が増えており、現地企業と組み、拡大が見込める生活インフラ関連の需要を取り込みたい考えだ。

 

 三菱商事はSPAと戦略提携関係にあり、SPA傘下の自動車関連会社ミャンマー・モーターズとタイヤ事業の合弁会社「ファーストジャパン・タイヤ・サービシズ」を設立。資本金は約7000万円で三菱商事が7割、SPA側が3割出資した。

 ミャンマーでは2012年11月に改正外国投資法が成立し、外資の参入規制が緩和されたものの、現状では外資が参画する合弁会社に対し、当局は販売事業を認めていない。

 

 そのため当面はSPAのグループ会社などへの営業支援を事業内容として認可を得た上で、いずれ販売権の認可を取得したい考え。日本メーカーと組んで日本やアジアの生産拠点からミャンマーにタイヤを輸入、販売することなどを想定している。

 

 自動車関連では、SPA傘下の不動産開発会社でシンガポール取引所に上場するヨマ・ストラテジック・ホールディングスや三菱自動車と組み、ミャンマー最大都市ヤンゴンと第2の都市マンダレーで整備や修理などのアフターサービスを行う「三菱自動車サービスショップ」の運営に昨年乗り出している。

 

 SPAとの間では現在、自動車販売とサービス事業の合弁会社設立を目指しており、将来的には現地での組み立て生産も視野に入れている。

 

 ミャンマーの自動車保有台数は乗用車とトラックの合計で55万台にすぎず、約1000万台のタイなどと比べても成長余地が大きい。中でも一定の交換需要が見込めるタイヤは年率10%前後で市場が伸び、年間100万本に達している。トヨタ自動車や日産自動車、スズキ、米ゼネラル・モーターズ(GM)、独ダイムラーに加え韓国やインド勢も参入を表明しており、一層の需要拡大が見込まれると判断した。

 

 三菱商事は、同国中部にあるマンダレー国際空港の改修・運営権でも近くSPAグループと共同で受注する見通し。不動産開発事業と関連し、エスカレーターなど昇降機事業の合弁会社も立ち上げた。また、ヨマとの間で昨年10月、ヤンゴン中心部の高級マンション分譲や不動産開発事業に三菱商事と三菱地所が参画することで合意。今後は学校やレジャー施設の整備といった都市開発でも協業する。

 

Sankei Biz 4月30日